2026/05/09 14:36

ゆみや弓具製作です。この記事では弊製作所謹製の玲(れい)ついてご紹介いたします。



の特徴〉
玲はもじり形状でありながら「ポリ弦」と呼ばれる種類の弦であり、その呼称の通り高密度ポリエチレン繊維で構成される弓弦です。この繊維は「柔軟かつ軽量ながら弾性に富み破断しにくい」という性質を有しており、まさに弦として理想的な材料とも言えます。

高密度ポリエチレン繊維は難接着素材であることからもじり形状の弓弦を製作することが困難でしたが、この度独自技術を用いることで今までにない「もじり形状のポリ弦」を実現しました。
モニターの方々からは「ループ形状では出来なかった弦通りの調整ができるのが良い」「もじりの結びコブのお陰で弦通りが安定し使用感が良い」などのお声を頂いております。

また、玲は弊製作所が購入者様の弓に合わせて一から製作するフルオーダーメイドの和弓用弦であるため、原糸(本体糸)、弦の太さなど様々な要素をカスタマイズでき、購入者様のご要望に対して柔軟に対応できるという特徴がございます。





〈製法について〉
1. 弦輪の製法を工夫することでもじり部を柔らかく仕上げており、弦輪の形成が容易ながらも堅牢な弦輪に仕上がっております。

2. 弊製作所独自の原糸にかかる張力を均一に整える作業を時間をかけて行うことで、引きが柔らかく収まりの良い弦に仕上げています。 3. 原糸に含まれているワックスを一本一本丁寧に拭き取ることで弽にワックスが付着しにくくなっています。また、表面の塗料も丁寧に拭き取っておりますので道着や胸当てに色移りしにくいです。 4. 上下とも弦輪を形成せずお届けするためご使用者様自身で弓にピッタリ合うように弦輪をお作り頂けます(ご希望があれば月の輪を作製してお送りすることも可能です)




〈使用上の注意〉
・弦輪の作り方
弦輪を作る際は写真を参考にタイトにお作りください。弦輪の締めが緩かったりサイズが大きすぎたりしますと弓に張った際に弦輪が締まり、結果的にその分だけ弦の全長が伸びて弓把が安定しません。
弓弭径よりも小さめに作った弦輪を弓弭に軽く嵌め、弓を張ることで押し広げるようなイメージで弦輪をお作り頂けますと丁度良いサイズになります。
最初は希望の弓把+1.5cmぐらいの高さになるよう少し高めに張り込み、一晩張り込んで暫く射込んで頂けますと弦輪が締まり、初期伸びも落ち着きます。


作成例
張り込み前

【張り込み後】

・弓把の調整方法
弦輪を作り直しますとまた弦輪が締まり切るまで弓把が落ち着かなくなる恐れがございますので、弓把の微調整は弦を捻じることで行ってください。弦を時計回りに捻じると弓把が上がり、逆に捻じると下がります。弦を捻じることで弦の寿命が短くなることはございませんのでご安心ください。





〈注意事項〉
・この弦はワックス仕上げの弦です。麻薬練(まぐすね、わらじ)で擦ったりクスネをかけたりしないでください。
・この弦は熱に弱い素材で構成されております。ライター等火気には近づけないでください。
・もじり部を切断する加工はお控えください。加工された場合の性能保証はいたしかねます
・いかなる理由があろうと本製品を使用して弓具が破損した場合の補償はいたしかねます。





〈取り扱い原糸〉

取り扱い原糸(本体糸)はファストフライト、ダイナゲン、カレーラV75、カレーラONE320の4種類であり、すべてスペインの洋弓弦製造専門業者Flex社製の原糸となっております。

Flex社はヨーロッパ最大の完成弦、弦材料メーカーとして世界的に大きく評価されている企業であり、その製品の信頼度は世界の弦メーカーの中でも随一となっています。

原糸についての詳細は「原糸について」の記事をご覧ください。(https://yumiyakyugu.base.shop/blog/2025/04/18/122523


弊製作所ではこのようなこだわりの材料を世界から取り寄せ、手作業で時間をかけながら一本一本製作することで高品質の和弓用弦をご提供しております。





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以上、玲の特徴や製法等についてご紹介いたしました。弊製作所ブログではXで説明しきれなかった弊製作所弓具についてご説明等を投稿していく予定ですのでご覧いただけると幸いです。

ゆみや弓具製作